2026/03/23 15:02

今日、偶然にもベルギーの画家ジャン・ブリュッセルマンスによる1928年の作品「The Sea, a Symphony in Grey」目にし、とても気に入った。画家は海の波の質感をきわめて繊細に処理しており、遠くから見ると、何か硬質でクロームメッキされたものが押し寄せてくるようにも見える。



画家は一般的な写実的表現には従っておらず、遠景の帆船や空にはどこかシュルレアリスム的な視覚的特徴が感じられる。空の筆致と色調は非常に重く、まるでコンクリートが水平線にのしかかっているかのようであり、海の色も、私たちが知る一般的な「青」の概念を拒絶しているかのようだ。さらに波をよく見ると、海水の生臭く塩辛い泡の感触さえ伝わってくるようだ。

ジャン・ブリュッセルマンス(1884-1953)は生前、ほとんど無名で、その作品も顧みられることはなかったと言われている。しかし没後、彼はベルギー20世紀を代表する画家の一人として評価されるようになった。彼が生きた時代は、ちょうどモダニズム芸術が最も活発に展開していた時期でもあり、その多様な作品からは、さまざまな芸術様式に対する大胆な試みを見て取ることができる。
