2026/06/09 10:29
ノルウェーの画家クヌード・バーデは「雲の習作」と題した作品を数多く描いている。彼の筆の下では、雲のもつ軽やかさや儚さが消え去り、野性的で、壮大で、重厚で、雄渾な力が、古典的な抑制の形で立ち現れる。実に見事としか言いようがない。
思えば、一生涯ただ雲だけを描き続けても、それで十分ではないだろうか。








クヌード・バーデのほかに、もうひとり、ほとんど無名のポーランド人画家の雲にも深く心を動かされた。その名はイグナツィ・ユゼフ・プロタセヴィチ(Ignacy Józef Protasewicz)。ネット上には彼に関する情報がほとんどなく、1917年、わずか41歳で世を去った。死因も不明だ。現在ネットで見つけられる作品も、この一枚だけのようだ。

